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[移住者インタビュー]小値賀時間

顔の見える地域に根ざした、ありのままの暮らしを伝える。小値賀町

小値賀町
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ともに作り、ともに語らい、ともに暮らす。古民家の一つ屋根の下で過ごすひと時は、訪れる旅人にとっても、そして宿で暮らす長谷川雄生さん・沙織さん夫婦にとっても、かけがえのないものだ。以前は東京で建設コンサルタントをしていた雄生さん。商店街や公園などコミュニティの中心となる場所を手掛けていたが、地域との限られた関わり方に、手応えが感じられなかったと振り返る。ストレスを溜めながら働いてお金を得て、ストレスを解消するためにお金を浪費する。そんな都会生活への言葉にならない違和感も膨らみ、いつしか地方に根を張った生活を望むように。そんな折、沙織さんがふと「夫婦で宿がしたい」と思い立つ。
「全く知識も経験もない状態でしたけど、それしか考えられなくて」。突然の相談だが、不思議と納得できた雄生さん。移住先を探すのと合わせて、地方の宿巡りを実行した。「ピンからキリまで、いろんな宿をまわりました」と話す二人は、この旅を通して自分たちの暮らし自体も見つめ直す。その中で軸となったのが、火のある暮らし。炭火で米を炊き、薪で湯を沸かす。自然と隣り合わせの昔ながらの日本の暮らしを自分たちが実践し、それを宿として提供することで喜んでもらえたら。こうした想いで実現したのが、築100年以上の古民家を改修した民泊「弥三」。
選んだ土地は、人口約2300人ほどの小値賀町だ。移住の糸口となったのは、先輩移住者との出会い。「こんな暮らしができたら」と共感できる身近な存在がいること、そして地元の小さなコミュニティならではの顔の見える関係性に、安心感を抱いた。移住して宿を始めてからは、多種多様な旅人と友だちになれるのが嬉しいと語る雄生さん。「宿での出会いが、僕たちの人生をすごく楽しくしてくれています」。暮らしを見つめ直すことは、生き方を見つめ直すこと。夫婦がありのままの暮らしを営む宿で、今日もあたたかな交流が育まれている。