[移住者インタビュー]波佐見時間
自然と、アートと。波佐見町はクリエイティブのヒントがたくさん!
波佐見町
東京から波佐見町へIターン
東京での経理の仕事から一転、長崎県波佐見町で庭師として新たな人生を歩み始めた上木屋真美さん。有限会社 西海園芸の庭作品に感動したことをきっかけに、波佐見町へ大きな一歩を踏み出しました。自然と向き合う仕事への憧れを実現させた移住ストーリーと、波佐見町での新生活における発見や喜びについてお聞きしました。
30代、自分のやりたいことをやろうと決心した日
現在、有限会社西海園芸の庭師として、毎日現場を回り作業をこなしている上木屋さん。以前は東京で経理の仕事をしていた彼女は、本当にやりたいことについて考えたとき、自分の作り出した作品が人に喜んでもらえる仕事に憧れを感じました。
「庭師」という、上木屋さんにとって未知の世界に飛び込むきっかけになったのは、パソコンのモニター越しに見た西海園芸が手掛けた庭の画像でした。「空気感や、植物の持つ生命力まで伝わってきそうな素晴らしい庭で。心から感動したんです」。この会社に就職したい、その想いが波佐見町移住へと彼女を突き動かしました。
はやる気持ちを抑えつつ、有楽町にある移住支援センターへ。情報収集を行い、波佐見町の担当者や移住支援団体の方々と相談しながら準備を進めていきました。職業訓練校で半年間学んだ後、西海園芸での面接を経て無事に採用。夢の庭師生活が始まったのでした。
波佐見町はまち全体がクリエイティブ!
社長や先輩庭師から多くの学びを得ながら、力仕事も多い庭づくりに邁進する日々。ときどき方言のギャップに戸惑いながらも、心のこもった指導や、飲み会などの交流の場を通じて徐々に馴染んでいきました。
移住前から、登山など自然のアクティビティが好きな上木屋さんは、波佐見町での自然を身近に感じられる生活に大きな満足を感じているそう。特に、まち全体がクリエイティブな雰囲気に溢れていることに驚き、刺激を受けたそうです。
「やきものなど、素材から何かを作り出していく文化にふれることができるのは、“陶器のまち”波佐見町ならではですね。ものづくりの伝統に裏打ちされたクリエイティブな雰囲気が、庭づくりにも良い影響を与えるのかもと実感しました。例えば、植栽の配置では『自分がかっこいいと思う向きに植えなさい』と指導され、技術だけでなく美的感覚も重要だと学んだんです」。
自然や伝統工芸からインスピレーションを得ながら、さまざまな素材同士の組み合わせなど素敵な庭づくりが実現できそうですね。
これからもっと開拓していきたい、波佐見ライフ
上木屋さんにとっての波佐見ライフはまだ一年未満で、まだまだこれから。「仕事帰りに立ち寄るラーメン屋さんの一杯が、ホント沁みる」のだそう。
よく通う地元スーパーでは農家直送の新鮮野菜の多さにびっくり。「ちゃんぽん麺やスープがずらっと並ぶ売場を見ていると、ああ長崎にいるんだなぁって気分になります」。
料理好きな上木屋さんのお気に入りは、鬼木郷にある「鬼木加工センター」。店内に並ぶ地元農産物や加工品でとりわけ好きなのが梅干し。「仕事で疲れたときに食べると元気が出ます!」。西の原にある「にぎりめしかわち」の黒ニンニクもお気に入りだそう。
庭師は体が資本。体にいい食事と適度な運動を心掛ける彼女の休日は、大村湾に向かって流れる川棚川沿いをランニングしたり、金屋神社の高台までウォーキングして町並みを眺めたり、自然のなかでリフレッシュすることも多いといいます。「もともと登山など自然のアクティビティが好きなので、これからは波佐見町の自然の魅力も見つけて発信してみたいです」。