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[移住者インタビュー]佐世保時間

都会ではできなかった自己実現。お金だけじゃない価値がここにある。佐世保市

佐世保市
西海みずき信用組合 地域振興室 室長
前田 幸輔さん
profile
北海道函館市出身
前田さいわい商店 代表
西海みずき信用組合 地域振興室 室長
株式会社urakata 取締役
キッズレザープログラム事務局 総合プロデューサー
一般社団法人させぼラボ 代表理事
一般社団法人りっか浦添 代表理事
大好きなニッポンを元気にするため、国内各地を飛び回りながらさまざまな地域振興に取り組む前田幸輔さんは、3年前に家族を連れて東京から佐世保にIターン。移住した理由は「これまで見てきた約1600の自治体のなかで一番魅力的」だから。「正直、仕事でお金を稼ぐだけなら東京へ行った方が良いけれど、価値のモノサシはお金だけではないと思っています。ここは都会よりも自己実現がしやすいですし、人生を豊かにできる富が総合的に溢れていると感じます」。その言葉には、佐世保市に限らず、地方移住を愉しむヒントがギュッと凝縮されていました。

ちょうどいいコンパクトさが、自己実現や新しい流れのクリエイトに貢献

ちょうどいいコンパクトさが、自己実現や新しい流れのクリエイトに貢献
前田さんの移住のきっかけとなったのは、佐世保の冬の風物詩イベント「きらきらチャリティ大パーティー」。お手伝いとして会場の商店街を訪れた前田さんは、縁あってその後、奥様との結婚式を同じ場所で行うことに。

“直線距離で日本一長いアーケード”と称される「さるくシティ4〇3アーケード」を観光や地域の資源として活用し、まちを盛り上げようとする人々の熱意に胸を打たれたのだそう。また、出逢った若者たちが佐世保への地元愛を語るのを聞き、さらに魅力を感じたそうです。

家族揃っての移住に反対の声は挙がりませんでした。なぜなら、前田さん自身は全国約1750ある自治体のなかで1600近く訪れたことがあり、それぞれのまちの魅力を肌で感じているから。「そんなあなたが言うなら大丈夫」。

移住後、前田さんが感じたのは“ほどよいコンパクトさ”。それは、シンプルに言えば人口が少ないということなのですが、裏を返すと、それだけチャンスが巡るターンが多いということ。子どもたち世代でも1人ひとりにスポットが当たりやすく、個性を活かした教育が期待できるのです。

「子どもの絵が、エレナの醤油小袋のパッケージに採用されたり、佐々木冷菓のトラック外装コンテストの特別賞、また、日本財団『海と日本プロジェクト』の調査員に選ばれるなど、人口の多い都会では埋もれてしまっていた子どもたちが個々に活躍の場を見出しています」

止む無い事情で殺処分を予定されていた犬猫や、市場に出回らなかった鯉を新しい家族として迎え入れ、これまでにない生活を満喫している前田さん家族。
ライフワークでもある地域振興においても、人と人が繋がりやすく、企画の立案から実行までがスムーズ。“ちょうどよさ”が発揮されていたといいます。

「佐世保市の移住者支援の1つとして、廃墟の古民家を『お試し住宅』として生まれ変わらせました。もともとそこにあるもので、ひとつ手を加えたら新しい価値が生まれます。コロナ禍の飲食店支援で行った『夜直しパーティ―』は、普段は飲み屋街として賑わう夜店公園通り付近の道路を歩行者専用にして、市内飲食店のテイクアウト販売を行うというものです。法律上のルールを守りながら、新しい流れやダイナミズムを生み出せるということが分かりました」

自身が佐世保市の地域振興に関わることで、移住のきっかけとなった「きらきらチャリティ大パーティ―」の凄さも改めて実感し、「人の努力によって成しえた成功例の1つ」と評価。

また、前田さんが佐世保市の最大の魅力として挙げるのは“人の優しさ”。これまで数々の災害による支援プロジェクトを行ってきた結果、募金や物資の支援に加え、市内飲食店が立ち上がり被災地の食材を使ったメニューを考案しその売上を募金に充てるなど、多くの協力に胸が熱くなったそう。

予想を大きく上回るまちの底力にふれ、ますます佐世保が好きになりましたと、前田さんは朗らかな笑みを見せます。

佐世保には富があふれまくってる!

佐世保には富があふれまくってる!
佐世保には九十九島やハウステンボスなど、たくさんの観光資源にあふれています。けれど、少し見方を変えれば、あらゆるところに価値が眠っていると前田さん。

豊かな自然を、その土地や関わる人たちとともに守り続けていく。その一環として実施したのが佐世保市鹿町町にある入り江を購入しオープンした「VILLA青鹿」です。

「鹿たちも暮らしている、とびきりの景色を守りたかったんです。夕方に西日が海へ差し込むようすが遠藤周作の小説『沈黙』の光景と一致して。小説の世界がこの世にあったんだと驚きました。ここを訪れた人たちも『鹿町ってすごい!』と言ってくれたりしています。みんなが気付いていない地域の宝物に再解釈を加え、正当な価値を引き出すことを大切にしています」

市が課題としている、空き家の多い斜面の住宅エリアにも人々の生活の息遣いや唯一無二の海景色が見られ、魅力を感じているといいます。「歴史がない、とまちの人たちは言うけれど、きちんと人の営みは残っているんです」

東京から移住してきた子どもたちが、まず最初に注目したのが植物の生命力の強さでした。大村湾調査隊では、調査に参加しながら大村の環境やスナメリの生態について両親にプレゼン。自然が身近にある環境で、明滅する命を感じながら子どもたちが生きる力を育むことの大切さも実感しているそうです。

「佐世保はずっと拠点にしようと思っています。北海道に両親がいるので、移住してきなさいと話しています(笑)。気候も心地良いので」

最後に、今回の記事の取材チームに向けて「佐世保に生まれただけで人生丸儲けですよ、うらやましい!」と嬉しいコメントをくれた前田さん。

「自分のジモトには富があふれまくっている」。そんな風に、まち全体で思える日がいつかやってくるのかもしれません。

ぜひ利用してほしい、UIJターン移住者向け住宅ローン

ぜひ利用してほしい、UIJターン移住者向け住宅ローン
佐世保市には移住に関してさまざまなサポートがあります。前田さんと共に地域振興に取り組む「西海みずき信用組合」のUIJターン者専用住宅ローン「つんのーで」もその1つ。

「つんのーで」とは長崎の方言で「連れ立っていく」という意味で、移住者を応援したいという想いが込められています。

市役所が実施している住宅ローンもありますので、皆さんの条件に合うローンがきっと見つかるはず。ぜひ、佐世保市移住サポートプラザもしくは西海みずき信用組合に問合せてみてくださいね。