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[移住者インタビュー]西海時間

理想の家が大島にあった!~DIYと農業で築く第二の人生 ~西海市

西海市
フィッシャー・バーノンさん  麗子さん
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東京から西海市大島町へIターン
長崎県西海市大島で新しい生活を始めたフィッシャー・バーノンさんと麗子さん夫妻。アメリカ、東京を経ての移住、DIYによる空き家再生、そして農業への挑戦など、地域に溶け込みながら築いている充実した暮らしについて語っていただきました。「こないだやっと、畑の作物が収穫出来て、ご近所さんにお礼ができたばかりなんだ」と、西海市の“おすそ分け文化”のデビューを果たしたそうです。

理想の家が見つかった!

フィッシャーさん夫妻の住まいには、BBQや焚火も楽しめる庭が広がり、奥には果樹園が広がっています。以前牛舎として使っていた建物や、薪小屋もあります。実はこれらは全部、以前の持ち主からそのまま引き継いだもの。「理想の場所がたまたま見つかりました」と話すのは、夫のバーノンさんです。

妻の麗子さんとともに東京で暮らしていたバーノンさんは、退職後、趣味の家庭菜園や土づくり、本業としていたDIYなどのスキルが活かせるのどかな環境への移住を考えていました。

そのとき、長崎市に住んでいる息子さんに孫が生まれたことがきっかけで、長崎への移住を決めました。条件に合った理想の場所が見つかり、西海市大島へ。炭鉱や造船で栄えたこのまちでは、こだわりの野菜作りに励む農家さんも多く、フィッシャーさん夫妻は彼らから農業の技術を教わったり、畑のおすそ分けやお茶といったご近所付き合いも楽しむように。

ようやく走り出した第二の人生。購入した空き家はやはり劣化が激しく、バーノンさんは持ち前のDIYスキルであちこちを修繕。

家づくりについて尋ねると、やはりコストは付きものとのこと。空き家の補助金制度は年齢制限や条件などがあり、活用を見送ることもあったそうですが、「行政の方々も柔軟に対応してくださり、スムーズな移住が実現できました」。

地域の人と一緒に野菜づくり

バーノンさん夫妻の自宅の本棚には、DIYや農業、土づくりに関する本がいっぱい。移住後は、まずは生活環境を整えることからスタートし、それと並行して、趣味の家庭菜園を行っています。

とある農家さんからのアドバイスを受け、ジャガイモ栽培を始めたバーノンさん。野菜販売者の登録を経て、いまでは立派な西海市の生産者の一人となりました。今後はもっと幅広く、無農薬での野菜作りにも挑戦して行きます。「まだまだ勉強することが多いので、これからが楽しみです」。

妻の麗子さんは佐世保市の大学で教職の傍ら、週末に農作業を手伝っています。「都会にはない人々のあたたかさ、新鮮な食材、豊かな自然環境が魅力ですね。地域のつながりの深さを実感しています。また、海が近くにあるので、夫とよく散歩に出かけるんですよ。夜には満天の星が綺麗で、心がとても豊かになりますね」と、大島暮らしを心から楽しんでくれているようです。

人とつながりながら、いろんなアイデアを実現したい

二人に、大島暮らしで意外に感じたことを尋ねると、人とのつながりが深くて広く、イベントなどのアクションも多いそう。「その人の知り合いの、またさらに知り合いとつながることができたり、地域の皆さんのおかげで人脈が広がっていくのを感じています。都会では経験できなかった文化なので最初は驚きましたが、自治会にもバッチリ、入りましたよ(笑)!」

イベントについては、「ぎゅぎゅっと西海フェス」といった特産品にクローズアップした大規模なものや、「TED×Saikai」など、西海市でのクリエイティブやビジネスの可能性を追求するものまで、実に多彩な催しが行われています。

今後はさらに多くの人とつながりながら、農業の規模拡大や、英会話教室の開催、将来的には民泊の運営なども視野に入れているというバーノンさん夫妻。

「大島の自然は、素晴らしいのに、もったいないと感じるところも多いです。例えば、『百合岳公園』周辺を活用して、海までのトレイルコースを作ったらどうかなと思っています。観光客の方にもたくさん訪れてほしいです」。

もちろん自分たちの家づくりもまだ終わりではありません。いつかは長崎市に住む息子家族の笑顔が間近で見られれば・・・と期待を抱きながら、今日もバーノンさん夫妻は大島暮らしの1ページを過ごすのです。